この記事に広告は含みません。内容は日本年金機構の公式発表をもとに編集部がまとめたものです。情報は2026年11月7日に確認したものです。
- 審査が通常より1〜2週間ほど長くなる場合がある日本年金機構が2026年10月30日に更新したお知らせです。自治体のシステム更改に伴い、住民票情報・所得情報の確認に時間がかかる場合があるためです。
- もともと年金証書が届くまで約1〜2カ月紙の年金請求書を出してから「年金証書・年金決定通知書」が届くまでが約1〜2カ月、その1〜2カ月後に支払いの案内が届きます。
- 早めの請求と書類の確認が大事請求できる日をすぎたら早めに出し、添付書類の漏れがないよう確かめておくと、余計な時間を減らせます。
何が変わる?
日本年金機構は、お知らせ「各地方公共団体のシステム更改等に伴う年金請求書等の審査への影響について」(2026年10月30日更新)で、次のように案内しています。
- 各地方公共団体(市区町村など)で、システム更改が順に行われている
- そのため、年金請求書などの審査に必要な住民票情報・所得情報の確認に時間がかかる場合がある
- その場合、処理期間が通常より1〜2週間程度長くかかることが考えられる
お知らせでは、このシステム更改の例として、デジタル庁が進める「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」が挙げられています。すべての請求で遅れるとは書かれておらず、「時間を要する場合があり」という書き方です。
※出典:日本年金機構「各地方公共団体のシステム更改等に伴う年金請求書等の審査への影響について」(2026年10月30日更新)(2026年11月7日確認)
自治体のシステム標準化とは
デジタル庁の説明では、これまで自治体ごとに作り変えられてきた情報システムを、国が定める基準に合ったシステム(標準準拠システム)にそろえる取り組みです。2021年に成立・施行された「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」で、対象となる事務(現時点で20事務)が決められています。
自治体は原則として2025年度までに標準準拠システムへ移ることを目指すとされていました。デジタル庁のページには、移行が2026年度以降になる場合の措置についての項目もあり、切り替えの時期は自治体によって異なります。
※出典:デジタル庁「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」(最終更新日2026年9月30日)(2026年11月7日確認)
年金が届くまでの、ふだんの目安
日本年金機構の「老齢年金の請求手続きの流れ」では、年金を受け取るまでの流れを次のように案内しています。今回のお知らせの「1〜2週間程度」は、この通常の期間に上乗せになる可能性がある、という意味です。
| 段階 | 目安 |
|---|---|
| 年金請求書が届く | 受給開始年齢になる3カ月前 |
| 年金請求書を出す(紙) | 受給開始年齢の誕生日の前日以降 |
| 「年金証書・年金決定通知書」が届く | 提出から約1〜2カ月後電子申請は受付日から約1カ月程度 |
| 支払いの案内が届き、受け取りが始まる | 年金証書が届いてから1〜2カ月後 |
年金は、受け取る権利ができた月の翌月分から受け取れ、原則として偶数月の15日に前月と前々月の分が振り込まれます。電子申請の場合、決定から支払いまで全体でおおむね2〜3カ月程度とされています。
※出典:日本年金機構「老齢年金の請求手続きの流れ」、年金Q&A「老齢年金請求書を電子申請しましたが、年金の決定・支払いまでにどのくらい時間がかかりますか。」(2026年11月7日確認)
だれに関係する?
- これから老齢年金を請求する人:2026年に請求書が送られるのは、65歳になる人(昭和36年4月2日〜昭和37年4月1日生まれ)などです。63歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取れる女性(昭和38年4月2日〜昭和39年4月1日生まれ)にも送られます(いずれも加入期間などの条件があります)。
- 遺族年金・障害年金を請求する人:お知らせは「年金請求書等」の審査全般についての案内で、老齢年金に限っていません。
- すでに年金を受け取っている人:今回のお知らせは請求書などの審査についての内容です。
実際に時間がかかるかどうかは、住んでいる自治体のシステムの切り替え状況などによります。
※出典:日本年金機構「老齢年金請求書の事前送付」「各地方公共団体のシステム更改等に伴う年金請求書等の審査への影響について」(2026年11月7日確認)
これから請求する人がすること
- 請求書が届いたら記録を確かめる年金請求書には年金加入記録が印字されています。「もれ」や「誤り」があれば、出す前に近くの年金事務所に問い合わせます。
- 請求できる日をすぎたら早めに出す紙の請求書は、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、添付書類とともに年金事務所へ出します(郵送もできます)。条件を満たす人は電子申請も使えます。
- 添付書類の漏れをなくす郵送で出す場合は、添付書類に漏れがないか事前にもう一度確かめるよう案内されています。事前送付用の請求書では、2ページの「受取開始時期の選択」欄を必ず記入します。
- 迷う点は出す前に相談する加入記録に空白や誤りがある人、基礎年金番号を複数持っている人、遺族年金・障害年金など他の年金を受け取っている人、繰上げ・繰下げを考えている人は、出す前に年金事務所へ相談するよう案内されています。
- 届くまでの家計を見ておくふだんでも年金証書まで約1〜2カ月、その後の支払いまでさらに1〜2カ月かかります。そこに1〜2週間ほど加わる場合も考えて、最初の入金までの生活費を確かめておきます。
※出典:日本年金機構「老齢年金の請求手続きの流れ」「老齢年金請求書の記入方法等」(2026年11月7日確認)
問い合わせ先
- ねんきんダイヤル(一般的な問い合わせ):0570-05-1165(050で始まる電話などからは 03-6700-1165)。月曜 午前8時30分〜午後7時、火〜金曜 午前8時30分〜午後5時15分、第2土曜 午前9時30分〜午後4時。
- 予約受付専用電話(年金の請求や受け取りの窓口相談の予約):0570-05-4890(050で始まる電話などからは 03-6631-7521)。月〜金曜 午前8時30分〜午後5時15分。予約は翌日以降の分です。インターネット予約もあります。
どちらも基礎年金番号(または通知書に書かれた照会番号)がわかるものを手元に用意します。週の初日は混みやすく、夕方(午後4時以降)や週の後半、月の後半(20日以降)はつながりやすいとされています。
※出典:日本年金機構「ねんきんダイヤル」「予約受付専用電話」(2026年11月7日確認)
11月30日の「年金の日」に記録を見ておく
厚生労働省は、毎年11月30日を「年金の日」とし、「ねんきんネット」などで年金記録や年金の受給見込額を確かめるよう呼びかけています。日本年金機構は11月を「ねんきん月間」としています。請求を控えている人は、この機会に記録を見ておくと、請求書が届いたときの確認がしやすくなります。
※出典:厚生労働省「「年金の日」・「ねんきん月間」のお知らせ」(2026年11月2日)(2026年11月7日確認)
- 年金は、受け取れるようになってから請求しないまま5年をすぎると、5年をすぎた分は時効で受け取れなくなる場合があります。審査に時間がかかるとしても、請求は早めに出すよう案内されています。
- 「1〜2週間程度」は、日本年金機構が「考えられます」としている目安です。すべての人に必ず遅れが出るわけではなく、これより長くかからないと決まっているわけでもありません。
- 年金の記録が共済組合などの加入期間だけの人は、原則として加入していた共済組合などへ請求書を出します。
※出典:日本年金機構「老齢年金の請求手続きの流れ」「各地方公共団体のシステム更改等に伴う年金請求書等の審査への影響について」(2026年11月7日確認)
まとめ
- 自治体のシステム更改に伴い、年金請求書などの審査が通常より1〜2週間程度長くかかる場合がある(日本年金機構、2026年10月30日更新)
- ふだんでも、年金証書が届くまで約1〜2カ月、支払いの案内までさらに1〜2カ月かかる
- 請求書が届いたら記録を確かめ、請求できる日をすぎたら早めに、添付書類の漏れがないように出す
- わからない点は、ねんきんダイヤルや年金事務所(予約相談)で出す前に確かめる
年金だけで足りるかを考えるなら老後資金はいくら必要?、自分で老後に備えるしくみはiDeCoとは?しくみと始め方とiDeCoの掛金の上限が12月分から上がるニュースでまとめています。年金が入るまでの生活費を見ておくなら家計簿のつけ方もあわせてどうぞ。
出典・参考にした情報
- 日本年金機構「各地方公共団体のシステム更改等に伴う年金請求書等の審査への影響について」(2026年10月30日更新)
- 日本年金機構「老齢年金の請求手続きの流れ」「老齢年金請求書の事前送付」「老齢年金請求書の記入方法等」
- 日本年金機構 年金Q&A「老齢年金請求書を電子申請しましたが、年金の決定・支払いまでにどのくらい時間がかかりますか。」
- 日本年金機構「ねんきんダイヤル」「予約受付専用電話」
- デジタル庁「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」
- 厚生労働省「「年金の日」・「ねんきん月間」のお知らせ」(2026年11月2日)
- いずれも2026年11月7日確認
【ご注意】この記事は2026年11月7日時点の発表をもとにした一般的な説明で、個別の年金相談ではありません。審査にかかる期間や必要な書類は、人や請求の内容によって変わります。ご自身の手続きは、日本年金機構・年金事務所の案内で確認してください。
