この記事に広告は含みません。内容は厚生労働省の案内と、iDeCoの窓口になっている金融機関の公式の案内をもとに編集部がまとめたものです。情報は2026年11月6日に確認したものです。
- 12月分の掛金から上限が上がる2026年12月分(2027年1月の引き落とし分)から。会社員・公務員は月6.2万円、自営業などは月7.5万円が上限になります。
- 掛金は自動では増えない上限が上がっても、今の掛金のままです。増やしたい人は、加入している金融機関で掛金の変更の手続きをします。
- 1月の引き落としから増やすなら12月中にe-iDeCo(オンラインの手続き)は2026年12月1日〜24日。締め切りは金融機関ごとに確認が必要です。
何が変わる?
厚生労働省は、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金の上限(拠出限度額)と、加入できる年齢を引き上げると案内しています。掛金の上限は、2026年12月分(2027年1月の口座引き落とし分)から新しい額になります。
| 働き方など | 2026年12月の引き落とし分まで(月額) | 2027年1月の引き落とし分から(月額) |
|---|---|---|
| 自営業・フリーランス・学生など(第1号) | 6.8万円国民年金基金などと合計 | 7.5万円国民年金基金などと合計 |
| 会社員・公務員(企業年金なし) | 2.3万円 | 6.2万円 |
| 会社員(企業年金あり)・公務員など | 2.0万円 | 6.2万円企業年金などの掛金と合計 |
| 専業主婦(夫)など(第3号) | 2.3万円 | 2.3万円変更なし |
企業年金がある会社員や公務員は、会社の掛金(または掛金相当額)と合わせて6.2万円までです。たとえば公務員の共済掛金相当額は月8,000円とされているので、iDeCoに出せるのはその分を引いた額になります。自分の会社の掛金の額は、企業型DCの加入者サイトや勤め先で確認します。
※出典:厚生労働省「iDeCoの拠出限度額と加入可能年齢が引き上げられます」(チラシ)、松井証券「【iDeCo】掛金拠出限度額・加入可能年齢の引き上げについて(2026年12月施行)」(2026年11月6日確認)
だれに関係する?
- いまiDeCoに入っていて、掛金を増やしたい会社員・公務員:上限が大きく上がるので、いちばん影響があります。
- いまiDeCoに入っている自営業・フリーランス:上限が月0.7万円上がります。
- 60歳以上70歳未満の人:12月から、条件を満たせば70歳になるまで加入・積み立てができるようになります(下で説明します)。
- 専業主婦(夫)など:上限は月2.3万円のままです。
掛金をいまのままでよい人は、何もしなくてかまいません。
掛金を増やしたい人がすること
上限が上がっても、掛金は自動では増えません。厚生労働省のチラシでも、掛金の変更を希望する人は手続きが必要と書かれています。
- 増やせる額を確かめる企業年金がある人は、会社の掛金を引いた残りが上限です。家計から無理なく出せる額にします。
- 加入している金融機関の案内を見る手続きの方法(e-iDeCo か書面か)と締め切りは、金融機関(運営管理機関)ごとに違います。
- 12月1日以降に掛金の変更を申し込むe-iDeCo では2026年12月1日〜24日の間に手続きできます。書面で出す場合は「加入者掛金額変更届」を使います。
- 事前の受付(書面)は、多くの金融機関で10月30日に締め切られています。これから増やす人は、12月1日以降の手続きになります。
- りそな銀行の案内では、2027年1月26日の引き落としから増やすには2026年12月24日までに変更届を出す必要があります。12月28日の引き落としは11月分なので、変更前の金額です。
- e-iDeCo は、先に利用の申し込み(アカウント登録)が必要です。12月上旬は申し込みが集中し、登録に数日以上かかることがあるとされています。
- 同じ変更を e-iDeCo と書面の両方で出すと、どちらも受け付けられないことがあります。
- e-iDeCo を使えない金融機関もあります。手続きの内容によっては、12月分の変更に間に合わない場合があります。
※出典:厚生労働省 チラシ(同上)、りそな銀行「掛金額変更・事前受付 iDeCoの2026年12月法改正」(2026年11月6日確認)
「掛金の変更は年1回」の特例
iDeCoの掛金の変更は、原則として1年(12月分〜翌年11月分)に1回です。今回の改正にあわせた特例として、2026年12月〜2027年11月の受付で、改正前の上限をこえて初めて増やす変更は、この1回に数えないと案内されています。
つまり、12月にまず上限まで増やして、2027年中に家計に合わせてもう一度調整する、といったことができます。数え方の細かい点は金融機関の案内で確認してください。変更するときは、増やす分ではなく変更後の掛金の総額を書きます。
※出典:りそな銀行「掛金額変更・事前受付 iDeCoの2026年12月法改正」(2026年11月6日確認)
60歳以上の人:70歳になるまで入れるように
2026年12月から、加入できる年齢の上限が65歳未満から70歳未満に広がります。対象は、iDeCoに加入している人・運用だけしている人(運用指図者)・企業年金からiDeCoにお金を移す人のいずれかで、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っていない人などです(新しく「第5号加入者」になります。上限は原則月6.2万円)。
経過措置として、2029年11月末までは、これにあたらない60歳以上70歳未満の人も新しく加入できます。加入したい人は改めて手続きが必要なので、利用中の金融機関、または新しく加入する金融機関に問い合わせます。
※出典:厚生労働省 チラシ(同上)(2026年11月6日確認)
増やすと税金はどうなる?
iDeCoの掛金は、全額が所得控除になります。掛金を増やせば、その分だけ所得税・住民税が軽くなります。会社員は年末調整、自営業の人は確定申告で控除を受けます。
2027年1月の引き落とし分から増やした場合、増えた分は2027年分の控除になります(2026年の年末調整には関係しません)。一方で、iDeCoのお金は原則60歳まで引き出せません。生活費や近いうちに使うお金まで回さないようにしましょう。
まとめ
- 2026年12月分(2027年1月の引き落とし分)から、iDeCoの掛金の上限が上がる(会社員・公務員 月6.2万円、自営業など 月7.5万円)
- 掛金は自動では増えない。増やしたい人は12月1日以降に金融機関で手続き(e-iDeCoは12月1日〜24日)
- 1月の引き落としから増やすなら、金融機関の締め切り(例:12月24日)に注意
- 改正前の上限をこえて初めて増やす変更は、年1回の回数に数えない特例がある
- 60歳以上70歳未満の人も、条件を満たせば加入・積み立てができるようになる
iDeCoのしくみ・手数料・受け取り方は、iDeCoとは?しくみと始め方でくわしく説明しています。NISAとの違いはNISAの始め方、年末に確認したい手続きは年末までにやっておきたいお金の手続きチェックリストもあわせてどうぞ。
出典・参考にした情報
- 厚生労働省「2026年12月(2027年1月引き落とし分)から iDeCoの拠出限度額と加入可能年齢が引き上げられます」(チラシ)
- りそな銀行「掛金額変更・事前受付 iDeCoの2026年12月法改正」
- 松井証券「【iDeCo】掛金拠出限度額・加入可能年齢の引き上げについて(2026年12月施行)」
- いずれも2026年11月6日確認
【ご注意】一般的な説明で、個別の税務・年金の相談ではありません。手続きの方法や締め切りは、加入している金融機関(運営管理機関)によって違います。必ずご自身の金融機関の案内を確認してください。iDeCoで投資信託を選んだ場合、元本を下回ることがあります。

