この記事に広告は含みません。内容は国税庁などの公式発表をもとに編集部がまとめたものです。情報は2026年11月7日に確認したものです。
- 飲食料品の消費税率が8%→1%に(改正案)期間は2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間です。法案が国会で可決・成立した場合の内容です。
- 外食・酒類は10%のまま1%になるのは、今8%(軽減税率)の対象になっている飲食料品と同じ範囲です。テイクアウトや出前は1%、店内飲食は10%です。
- 食品を売るインボイス登録者は準備が必要2027年4月以後の飲食料品の売上げは、インボイスに「1%」とその消費税額を書きます。それ以外の記載事項は変わりません。
何が変わる?
国税庁と財務省は、2026年9月15日に「消費税率引下げ特設サイト」を開きました。同じ日に閣議決定された大綱で示された改正案のうち、飲食料品に係る2年間の消費税率引下げを説明するサイトです。11月6日には、免税事業者向けの説明動画(約16分)が追加されました。
| 区分 | 2027年3月31日まで | 2027年4月1日〜2029年3月31日 |
|---|---|---|
| 飲食料品(酒類・外食を除く) | 8% | 1%国0.78%+地方0.22% |
| 新聞の定期購読(週2回以上発行) | 8% | 8%変更なし |
| その他(外食・酒類など) | 10% | 10%変更なし |
どの資料にも、「法案が国会に提出され、審議を経た上で可決・成立した場合のもの」と書かれています。2026年11月7日の時点では、まだ決まった制度ではありません。
※出典:国税庁「消費税率引下げ特設サイト」、リーフレット・パンフレット「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げについて」(令和8年9月)(2026年11月7日確認)
1%になるもの・ならないもの
- 1%:食品表示法の「食品」(酒類を除く)。スーパーの食料品、テイクアウト、出前・宅配、有料老人ホームでの食事の提供や学校給食など一定のもの。食品とおもちゃのセットなどの一体資産は、税抜1万円以下で食品の割合が3分の2以上なら全体が1%
- 10%:外食(テーブル・椅子などがある場所で食べさせるもの)、ケータリング・出張料理、酒類、医薬品・医薬部外品
イートインかテイクアウトかは、買うときの意思確認で決まります。今の軽減税率と同じ考え方です。
※出典:国税庁 パンフレット 2ページ、「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A」問1-1・問1-2(2026年11月7日確認)
だれに関係する?
- 食品を買うすべての人:スーパーやコンビニでの支払いが変わります。
- 食品を売っている個人事業主・副業の人:手づくりのお菓子、野菜、食品のネット販売などです。インボイス登録をしている人は、請求書・レシートの書き方に関係します。
- 簡易課税・2割特例で申告している人:飲食料品の売上げがあると、計算方法に特例があります。
- 食品を売っている免税事業者:仕入れが10%・売上げが1%になると、課税事業者として申告すれば還付を受けられる可能性があるとされ、届出の時期に特例があります。
※出典:国税庁 パンフレット 4〜6ページ、Q&A 問3-1〜問3-6(2026年11月7日確認)
何をすればいいか
- 自分の売上げに飲食料品があるか確かめる今「軽減税率8%」で売っているものが、そのまま1%の対象になります。食品を売っていない人は、事業者として変えることは多くありません。
- 請求書・レシートの税率欄を1%に直す準備をする2027年4月以後の飲食料品の取引は、インボイスに適用税率1%と、その消費税額を書きます。「軽減税率の対象品目である旨」の書き方は今のままでよく、「1%対象である旨」を新しく書く必要はないとされています。
- 3月と4月をまたぐ請求を分ける締め日が月の途中の人は、3月までの8%分と4月以後の1%分が1枚に混ざります。請求書を分けるか、1枚の中で3月分・4月分を分けて書く例が示されています。
- 予約・定期便・カタログ販売の扱いを確かめる2027年1月1日より前に契約し4月1日より前に代金を受け取った定期便や、1月1日より前に販売条件を示したカタログ等の通信販売で4月1日より前に申込みを受けたものは、4月以後のお届けでも8%です(1%を前提にした契約などは除く)。
- 申告方法の特例が使えるか、税務署や税理士に相談する簡易課税をやめて一般課税にする届出や、免税事業者が課税事業者になる届出は、2027年4月1日を含む課税期間中(個人事業者なら2027年中)に出せる特例が設けられます。届出書の「参考事項」欄に「飲食料品特例」と書きます。
※出典:国税庁 パンフレット 3〜6ページ、Q&A 問1-6・問2-1・問2-2・問3-2・問3-5(2026年11月7日確認)
- 内容は法案が成立した場合のものです。国会の審議で変わることがあります。届出は、法案が成立した場合に2027年4月1日より前でも出せるようになる予定とされています。
- 課税事業者を選ぶ届出の特例を使うと、個人事業者なら2027年1月1日から課税事業者になり、1〜3月の飲食料品の売上げは8%で申告します。原則として2年間(2027年・2028年)は課税事業者です。
- インボイス登録で4月1日から課税事業者になる方法もあり、その場合は2027年3月17日までに登録希望日を「4月1日」と書いた申請書を出します。登録するとインボイスを交付する義務などがかかります。
- 2027年3月31日以前に8%で売った食品が4月以後に返品されたときは、8%で計算します。
※出典:国税庁 パンフレット 3〜5ページ、Q&A 問1-5・問3-2・問3-4(2026年11月7日確認)
消費者が知っておきたいこと
- 値札は8%のままのことがある:値札の貼り替えが間に合わない店では、2027年2月1日〜5月31日の間、誤認を防ぐ掲示をすることを条件に、8%または1%の税込価格の表示が認められます。2027年4月以後は「この棚の商品は税率8%に基づく税込価格で表示しています。レジでは税率1%で精算いたします」といった掲示が例に挙げられています。
- レシートの税率を見る:お店のレシート(簡易インボイス)には、税率ごとの消費税額か適用税率のどちらかが書かれます。4月以後に食品の分が1%になっているかで確かめられます。
- カタログギフトや定期便:上の経過的な扱いにあたる場合は、4月以後に届いても8%です。
※出典:国税庁 パンフレット 7ページ、Q&A 問2-1・問3-9(2026年11月7日確認)
まとめ
- 改正案では、飲食料品の消費税率が2027年4月1日〜2029年3月31日の2年間、8%から1%になる(法案の成立が前提)
- 対象は今の軽減税率8%と同じ範囲。外食・酒類は10%、新聞の定期購読は8%のまま
- 食品を売るインボイス登録者は、4月以後のインボイスに1%と消費税額を書く。3月と4月をまたぐ請求は分けて書く
- 簡易課税・免税事業者には届出の時期や計算方法の特例がある。使うかどうかは早めに相談する
- 消費者は、2027年春の値札とレジの金額の違い、レシートの税率を確かめる
副業でのインボイス登録の考え方はインボイス制度と副業、副業の申告全体は副業の税金でまとめています。食費の変化を記録するなら家計簿のつけ方もあわせてどうぞ。
出典・参考にした情報
- 国税庁「消費税率引下げ特設サイト」(令和8年9月15日開設、11月6日更新)
- 国税庁 リーフレット「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げについて」(令和8年9月)
- 国税庁 パンフレット「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げについて」(令和8年9月)
- 国税庁「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A」(令和8年9月)
- いずれも2026年11月7日確認
【ご注意】この記事は2026年11月7日時点の公式資料をもとにした一般的な説明で、個別の税務相談ではありません。内容は法案が国会で可決・成立した場合のもので、今後変わることがあります。ご自身の届出や申告方法は、国税庁の特設サイト、消費税軽減税率・インボイスコールセンター(0120-205-553)、所轄の税務署や税理士に確認してください。

