この記事は、金融先物取引業協会などの公開情報をもとに編集部がまとめた一般的な説明です。広告は含みません。情報は2026年10月30日に確認したものです。
- レバレッジは「預けたお金の何倍の取引をするか」少ないお金で大きな金額を取引できますが、利益も損失も同じ倍率で大きくなります。
- 個人は最大25倍個人のFXでは、取引金額の4%以上の証拠金を預けるルールがあります。4%は25分の1なので、上限は25倍です。
- 大事なのは「実際にかかっている倍率」口座に入れたお金に対して、どれだけの金額を取引しているか(実効レバレッジ)を低めにすると、ロスカットまでの余裕が大きくなります。
FXの説明でかならず出てくるのが「レバレッジ」です。「25倍」と聞くとこわく感じるかもしれませんが、しくみがわかれば、自分でリスクの大きさを調整できます。
この記事では、レバレッジのしくみ、必要な証拠金の計算、ロスカットとの関係を、数字の例を使って説明します。FXの言葉がわからないときは、FX用語集もあわせてどうぞ。
レバレッジとは「てこ」のしくみ
レバレッジ(leverage)は、英語で「てこ」という意味です。小さな力で重いものを動かすてこのように、預けたお金(証拠金)よりも大きな金額の取引ができることをいいます。
レバレッジ = 取引金額 ÷ 口座のお金(証拠金)
たとえば、10万円を預けて100万円分の取引をすれば、レバレッジは10倍です。
レバレッジをかけると、同じ値動きでも利益と損失の両方が大きくなります。「少ないお金で大きくもうけられる」という面だけを見ないことが大切です。
個人のFXは最大25倍まで
個人のお客さんとのFX取引では、FX会社は取引金額の4%以上の証拠金を預かることが義務づけられています。2010年8月に2%以上となり、2011年8月から4%以上になりました(金融先物取引業協会「FX取引の規制について」)。
| 区分 | 証拠金のルール | レバレッジの上限 |
|---|---|---|
| 個人 | 取引金額の4%以上 | 25倍4%=25分の1 |
| 法人 | 金融庁の告示で決められた方法で計算される率以上(2017年2月から) | 通貨ペアごとにちがう金融先物取引業協会が「為替リスク想定比率」を毎週公表 |
※出典:一般社団法人 金融先物取引業協会「FX取引の規制について」(2026年10月30日確認)
FX会社によっては、25倍より低いレバレッジのコース(10倍・5倍など)を選べるところもあります。
必要証拠金の計算
ポジションを持つために最低限必要なお金を必要証拠金といいます。個人の場合、次の式で計算します。
必要証拠金 = 為替レート × 取引数量 × 4%(= ÷25)
計算の例(米ドル/円=150円のとき)
| 取引数量 | 取引金額 | 必要証拠金(4%) |
|---|---|---|
| 1,000通貨 | 150,000円 | 6,000円 |
| 1万通貨 | 1,500,000円 | 60,000円 |
| 10万通貨 | 15,000,000円 | 600,000円 |
※実際の必要証拠金は、FX会社ごとの計算方法やレートによって少しちがうことがあります。
つまり、1ドル=150円のとき、1万通貨の取引には6万円の証拠金が必要です。ただし、6万円ぴったりで取引を始めると、少しでも損失が出たらすぐにロスカットの水準に近づきます。次の「実効レバレッジ」が大切になる理由です。
大切なのは「実効レバレッジ」
25倍は「ここまでかけられる」という上限です。実際にどのくらいのリスクを取っているかは、口座のお金に対して、どれだけの金額を取引しているかで決まります。これを実効レバレッジといいます。
実効レバレッジ = 取引金額 ÷ 有効証拠金
有効証拠金は、口座のお金に、まだ決済していないポジションの損益を足し引きした金額です。
口座に30万円を入れた場合(米ドル/円=150円)
| 取引数量 | 取引金額 | 実効レバレッジ | 1円(100pips)逆に動いたときの損失 |
|---|---|---|---|
| 1万通貨 | 150万円 | 5倍 | 1万円口座のお金の約3.3% |
| 3万通貨 | 450万円 | 15倍 | 3万円口座のお金の10% |
| 5万通貨 | 750万円 | 25倍 | 5万円口座のお金の約16.7% |
同じ30万円でも、取引する量によって、1円の値動きで失う割合が大きく変わることがわかります。1円の値動きは、米ドル/円では珍しいことではありません。
レバレッジとロスカットの関係
損失が広がって証拠金が足りなくなると、FX会社がポジションを自動で決済します。これをロスカットといいます。個人のお客さんとFX取引をする会社には、ロスカットのルールを作って守ることが義務づけられています(2010年2月から)。
ロスカットになる水準は、FX会社によってちがいます。ここでは例として、「証拠金維持率(有効証拠金÷必要証拠金)が100%を下回ったらロスカット」とした場合を計算します。
口座に30万円・米ドル/円を150円で買った場合
| 取引数量 | 必要証拠金 | 耐えられる損失 | ロスカットの目安 |
|---|---|---|---|
| 1万通貨(5倍) | 6万円 | 24万円 | 約24円下がった126円付近 |
| 3万通貨(15倍) | 18万円 | 12万円 | 約4円下がった146円付近 |
| 5万通貨(25倍) | 30万円 | ほぼ0円 | 少し下がっただけでロスカット |
※計算を簡単にするため、レートが動いても必要証拠金は変わらないものとし、スプレッドやスワップポイントは考えていません。実際の水準は各社のルールで確認してください。
実効レバレッジを低くするほど、ロスカットまでの値幅が大きくなります。
相場が急に動いたときや、週明けに値段が飛んで始まったとき(窓開け)は、ロスカットが決められた水準で間に合わないことがあります。その場合、預けた証拠金より大きな損失が出る可能性があります。
レバレッジを低めに使うコツ
- 最初は実効レバレッジ数倍までにする口座のお金に対して取引金額を小さくし、値動きに慣れることを優先します。
- 少ない通貨単位から始める1,000通貨や1通貨から取引できる会社なら、損益の幅を小さくできます。
- 損切りの注文を先に入れる逆指値やOCO注文で、どこまで下がったら決済するかを決めておきます。
- 証拠金維持率をこまめに見る維持率が下がってきたら、ポジションを減らすことも考えます。
少ない単位から取引できるか、低いレバレッジのコースがあるかは、会社によってちがいます。比べ方はFX口座の選び方でまとめています。
よくある質問
レバレッジは自分で選ぶものですか?
レバレッジ1倍なら損はしませんか?
海外のFX会社は25倍より高いと聞きました
まとめ
- レバレッジは、預けたお金の何倍の金額を取引するか。利益も損失も大きくなる
- 個人のFXは、取引金額の4%以上の証拠金が必要なので、上限は25倍
- 必要証拠金=レート×数量×4%。米ドル/円150円で1万通貨なら6万円
- 大事なのは実効レバレッジ。低いほどロスカットまでの余裕が大きい
- 急な値動きでは、預けたお金より大きな損失が出ることもある
FXの全体の流れはFXの始め方で、言葉の意味はFX用語集で確認できます。
出典・参考にした情報
- 一般社団法人 金融先物取引業協会「FX取引の規制について」(証拠金規制、ロスカット・ルールの整備・遵守の義務付け、区分管理の信託一本化)
- 一般社団法人 金融先物取引業協会「為替リスク想定比率の公表」
- 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」
- いずれも2026年10月30日確認
【ご注意】FXは元本が保証されない取引で、為替レートや金利の変動によって損失が出ることがあります。レバレッジをかけるため、預けた証拠金より大きな損失が出る可能性もあります。この記事はしくみの説明で、特定の取引や会社をすすめるものではありません。取引の前に、各社の契約締結前交付書面などで内容を確認してください。

