FXの税金|利益が出たときの申告と20.315%のしくみをやさしく解説

FXの税金|利益が出たときの申告と20.315%のしくみをやさしく解説

この記事は、国税庁の公開情報をもとに編集部がまとめた一般的な説明です。広告は含みません。情報は2026年10月30日に確認したものです。

先に結論:FXの税金で押さえたい3つ
  • 税率は一律20.315%国内の登録業者でのFXの利益は「先物取引に係る雑所得等」として、ほかの所得と分けて課税されます(申告分離課税)。
  • 会社員は利益が年20万円をこえると確定申告給与を1か所から受けて年末調整を受けている人の目安です。20万円以下でも住民税の申告は必要です。
  • 損失は3年間くり越せる確定申告をしておけば、引ききれなかった損失を翌年から3年間の利益と相殺できます。

FXで利益が出たら、税金のことも考えておく必要があります。FXの税金は、給与などとは分けて計算する申告分離課税というしくみで、税率が一律なのが特徴です。

この記事では、国税庁のタックスアンサー No.1521「外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」をもとに、税率・申告が必要になる目安・損失のあつかいを説明します。副業全体の税金については副業の税金の基本でまとめています。

FXの利益は「先物取引に係る雑所得等」

国内の金融商品取引業者(第一種金融商品取引業者・登録金融機関)を相手にしたFXの利益は、「先物取引に係る雑所得等」になります。給与などほかの所得とは分けて税金を計算します。

税金の対象になる利益には、ポジションを決済したときの売買の差益だけでなく、スワップポイントもふくまれます。スワップポイントのしくみはスワップポイントとはで説明しています。

注意

国内で登録を受けていない業者(海外のFX業者など)との取引は、一般に雑所得として総合課税になり、所得が多いほど税率が高くなる累進税率で計算されます。損失を国内FXの利益と相殺することもできません(国税庁 No.1521)。

税率20.315%の内訳

FXの利益にかかる税率は、所得の金額にかかわらず一律です。

税金の種類税率
所得税15%
復興特別所得税所得税額の2.1%(=利益の0.315%)
住民税5%
合計20.315%

※出典:国税庁 タックスアンサー No.1521(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月30日確認)

国税庁は、令和9年(2027年)1月1日以後に生じる所得について、復興特別所得税を1.1%に引き下げ、あわせて防衛特別所得税(1%)を課すと案内しています。所得税15%に対してかかる割合の合計(2.1%)は同じなので、税率の合計は20.315%のままになる計算です。

計算の例:1年の利益が50万円の場合

項目金額
所得税+復興特別所得税(15.315%)76,575円
住民税(5%)25,000円
合計(20.315%)101,575円

※実際の税額は、ほかの控除や端数の処理によって変わります。

確定申告が必要になる目安

FXの口座には、株の「源泉徴収ありの特定口座」のようなしくみがありません。そのため、利益が出たときは自分で確定申告をするのが基本です。

あなたの状況確定申告の目安
給与を1か所から受けて年末調整を受けている会社員給与・退職所得以外の所得(FXの利益や副業の所得など)の合計が年20万円をこえると必要
自営業・フリーランスなどほかの所得とあわせて確定申告をするときに、FXの利益も申告
FXで損失が出た申告の義務はないが、損失をくり越したいなら申告が必要

※出典:国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」(2026年10月30日確認)

20万円以下でも住民税の申告は必要

「20万円以下なら申告しなくていい」は、所得税の確定申告の話です。住民税には同じルールがないので、確定申告をしない場合は、お住まいの市区町村に住民税の申告をします。医療費控除やふるさと納税で確定申告をする場合は、20万円以下でもFXの利益を一緒に申告します。

損失のあつかい:損益通算と3年の繰越

損益通算できる範囲

FXの損失は、同じ「先物取引に係る雑所得等」の利益とは相殺(損益通算)できます。ほかの所得とは相殺できません。

相手損益通算
ほかの国内FX口座の利益できる
CFD・先物・オプションなど「先物取引に係る雑所得等」の利益できる
給与所得・事業所得などできない
株の売却益・配当できない

CFDについてはCFDとはで説明しています。

3年間の繰越控除

相殺しても引ききれない損失は、一定の要件のもとで、翌年以後3年間の「先物取引に係る雑所得等」から差し引けます。そのためには、損失が出た年に確定申告をし、その後も続けて確定申告をすることが必要です。

年FXの損益税金の対象になる金額
1年目-30万円0円確定申告で損失を届ける
2年目+50万円20万円50万円-くり越した30万円

※考え方を示す例です。実際の申告では付表の記入などが必要です。

年間取引報告書の見方

FX会社は、1年間(1月1日〜12月31日)の損益をまとめた年間取引報告書を出しています。確定申告では、この書類の数字を使います。

見るところ確認すること
売買の損益その年に決済したポジションの損益の合計
スワップポイントの損益受け取り・支払いの合計。どの時点の金額を計上しているかは会社の説明を確認
手数料取引手数料がある場合は、その合計
口座の数FX口座を複数持っていれば、すべての会社の報告書が必要

報告書の名前や項目の並び方は会社ごとにちがいます。わからないときは、FX会社のサポートに確認しましょう。

必要経費になりうるもの

FXの取引のために直接かかった費用は、必要経費として差し引ける場合があります。たとえば、取引に必要な情報サービスの料金や、FXの取引のための書籍などです。家と兼用しているパソコンや通信費は、取引に使った部分だけが対象になります。経費になるかどうか迷うときは、税務署に確認しましょう。

確定申告の流れと準備するもの

  1. 年間取引報告書を手に入れるFX会社が1年分の損益をまとめた書類を出しています。会員ページからダウンロードできることが多いです。
  2. 経費があれば集めるFXの取引のために直接かかった費用は、必要経費にできる場合があります。領収書を残しておきます。
  3. 申告書を作る国税庁の確定申告書等作成コーナーで、先物取引の所得として入力します。
  4. 期限までに出す申告は原則2月16日〜3月15日です。令和8年(2026年)分は令和9年2月16日〜3月15日です。

スマホとマイナンバーカードを使った申告の手順は、確定申告のやり方(スマホとe-Tax)でまとめています。

よくある質問

まだ決済していないポジションの利益にも税金はかかりますか?
FXの所得は、決済などで確定した損益で計算するのが基本です。含み益のままのポジションのあつかいや、スワップポイントをいつの所得にするかは、FX会社の年間取引報告書の説明もあわせて確認しましょう。
FXの口座を2つ持っています。損益は合算できますか?
どちらも国内の登録業者の口座なら、同じ「先物取引に係る雑所得等」として合算(損益通算)できます。
扶養に入っている家族がFXで利益を出したらどうなりますか?
FXの利益も所得なので、金額によっては扶養の条件に影響することがあります。扶養や年収の条件については年収の壁とはもあわせて確認してください。
損失が出た年も申告したほうがいいですか?
申告の義務はありませんが、損失を翌年以後にくり越すには、損失が出た年の確定申告が必要です。

まとめ

  • 国内FXの利益は「先物取引に係る雑所得等」で、一律20.315%の申告分離課税
  • 会社員は、FXなどの所得が年20万円をこえると確定申告。20万円以下でも住民税の申告は必要
  • 損失は、ほかの先物取引の利益と相殺でき、確定申告すれば3年間くり越せる
  • 海外の無登録業者との取引は総合課税になり、国内FXと相殺できない

FXのしくみ全体はFXの始め方で、言葉の意味はFX用語集で確認できます。

出典・参考にした情報

  • 国税庁 タックスアンサー No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係(令和8年4月1日現在法令等)
  • 国税庁 タックスアンサー No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
  • 国税庁 タックスアンサー No.2020 確定申告
  • いずれも2026年10月30日確認

【ご注意】一般的な説明で、個別の税務相談ではありません。税金のあつかいは、取引の内容や法改正によって変わります。ご自身のケースは、税務署や税理士に確認してください。FXは元本が保証されない取引で、預けた証拠金より大きな損失が出ることもあります。この記事は特定の取引や会社をすすめるものではありません。