この記事にはプロモーション(広告)を含みます。内容は国税庁・財務省の公式情報をもとに編集部がまとめたもので、広告の有無で内容は変えていません。情報は2026年11月2日に確認したものです。
- 基礎控除が上がる合計所得金額489万円以下の人は104万円、2,350万円以下の人も62万円以上になります(令和8年度税制改正)。
- 給与所得控除の最低額が74万円に給与の収入が220万円までの人は、給与所得控除が74万円です(令和8年分・令和9年分)。
- 扶養に入れる家族の所得の上限が62万円にこれまでの58万円から引き上げられました。
- 申告期間は令和9年2月16日(火)〜3月15日(月)会社員の多くは、12月の年末調整で新しい控除が反映されます。
令和8年(2026年)分の所得税は、令和8年度税制改正で基礎控除などが見直されました。改正法は令和8年3月31日に成立し、基礎控除などの改正は令和8年12月1日に施行され、令和8年分の所得税から適用されます。
この記事では、令和9年2〜3月に行う令和8年分の確定申告に関係する変更を、国税庁・財務省の資料で確認できたものだけ整理します。申告の基本は副業の税金の基本、手順はスマホとe-Taxでの確定申告のやり方で説明しています。
変わることの一覧
| 何が | いつから | 誰が対象 |
|---|---|---|
| 基礎控除の引き上げ | 令和8年分から(令和8年12月1日施行) | 合計所得金額2,350万円以下の人 |
| 給与所得控除の最低保障額が74万円に | 令和8年分・令和9年分 | 給与の収入がある人(特に収入220万円以下の人) |
| 扶養親族などの所得要件が62万円以下に | 令和8年分から | 家族を扶養に入れている人・入れたい人 |
| 生命保険料控除の上限の引き上げ | 令和8年分以降の申告 | 23歳未満の扶養親族がいて、新しい契約の生命保険料を払っている人 |
| 申告書の控用がなくなる・納付書の番号が変わる | 令和8年9月24日の国税システムの更改から | 書面で申告する人、納付書で納める人など |
※出典:財務省「令和8年度税制改正(国税)等について」、国税庁 タックスアンサー No.1199・No.1410・No.1140、「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月)、「国税システムの更改について」(2026年11月2日確認)
基礎控除の引き上げ
基礎控除は、ほぼすべての人が受けられる控除です。令和8年分は、本来の控除額が58万円から62万円に上がり、さらに所得に応じた上乗せ(特例)も大きくなりました。
| 合計所得金額 | 令和7年分 | 令和8年分・令和9年分 |
|---|---|---|
| 132万円以下 | 95万円 | 104万円 |
| 132万円超 336万円以下 | 88万円 | 104万円 |
| 336万円超 489万円以下 | 68万円 | 104万円 |
| 489万円超 655万円以下 | 63万円 | 67万円 |
| 655万円超 2,350万円以下 | 58万円 | 62万円 |
| 2,350万円超 | 2,400万円以下48万円、2,450万円以下32万円、2,500万円以下16万円、2,500万円超0円 | 変わらず |
※出典:国税庁 タックスアンサー No.1199 基礎控除(令和8年4月1日現在法令等、2026年11月2日確認)。上乗せ(特例)は居住者だけが対象です。令和10年分以後は、132万円以下が99万円、それをこえて2,350万円以下が62万円になります。
「合計所得金額」は、収入ではなく所得(収入から経費や給与所得控除を引いたもの)の合計です。会社員なら、給与の収入から給与所得控除を引いた金額がもとになります。
給与所得控除の最低保障額が74万円に
給与所得控除は、給与の収入から差し引ける「会社員の経費」にあたる控除です。令和8年度税制改正で、最低保障額が65万円から69万円に上がり、さらに令和8年分・令和9年分は5万円上乗せされて74万円になりました。
| 給与の収入金額 | 令和7年分 | 令和8年分・令和9年分 |
|---|---|---|
| 190万円まで | 65万円 | 74万円 |
| 190万円超 220万円まで | 収入×30%+8万円 | 74万円 |
| 220万円超 360万円まで | 収入×30%+8万円 | 収入×30%+8万円 |
| 360万円超 | 変わらず(上限は195万円) | 変わらず(上限は195万円) |
※出典:国税庁 タックスアンサー No.1410 給与所得控除(令和8年4月1日現在法令等、2026年11月2日確認)。収入219万1,000円以上220万円未満は、別に決められた給与所得の金額になります。
給与の収入がある人は、収入が220万円以下の人ほど影響が大きくなります。パートやアルバイトで働く家族がいる人は、扶養の判定にも関わります。
扶養親族などの所得要件が62万円以下に
扶養親族、同一生計配偶者、ひとり親の生計を一にする子の所得要件が、合計所得金額58万円以下から62万円以下に引き上げられました(国税庁 Q&A Q7-1)。
給与の収入だけの家族なら、給与所得控除74万円と合わせて、給与の収入136万円以下が目安になります(62万円+74万円で編集部が計算)。
ここで書いているのは所得税の扶養の話です。健康保険や年金の扶養(いわゆる「130万円の壁」など)は、別のルールで決まります。くわしくは年収の壁とはで整理しています。
生命保険料控除(23歳未満の扶養親族がいる人)
国税庁 No.1140によると、令和8年分以降の申告では、23歳未満の扶養親族がいる人は、新しい契約(平成24年1月1日以後の契約)の一般生命保険料控除の上限が4万円から6万円になります。生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の控除を合わせた上限が12万円であることは変わりません。
会社員は年末調整で反映される
会社員の多くは、令和8年12月の年末調整で、新しい基礎控除や給与所得控除が反映されます。令和8年11月までの給与から引かれる税金は変わらず、年末調整でまとめて精算されます(国税庁 Q&A Q1-1)。
ただし、次の人は、新しい控除を受けるために確定申告が必要です(国税庁 Q&A Q7-1)。
- 令和8年の途中で退職し、年末調整を受けていない人
- 令和8年11月30日以前に最後の給与を受け、そのときに年末調整を受けた人(年の途中で亡くなった人、海外へ転勤した人、休職したまま年末までに復職していない人など)
- 改正で新たに扶養に入れられるようになった家族がいる公的年金の受給者
源泉徴収された税金がない人は、確定申告をしても戻る税金はありません。年末調整のしくみは年末調整とはで説明しています。
令和9年1月からは、改正後の「源泉徴収税額表」で毎月の給与の税金が計算されます。
申告期間は令和9年2月16日(火)〜3月15日(月)
確定申告の期間は、原則として翌年2月16日から3月15日までです(国税庁 No.2020)。令和8年分は次のとおりです。
| 項目 | 令和8年分 |
|---|---|
| 申告期間 | 令和9年2月16日(火)〜3月15日(月) |
| 納付の期限 | 令和9年3月15日(月) |
| 還付申告 | 2月15日以前でも出せます |
※曜日は編集部がカレンダーで確認しました。振替納税の引き落とし日などは、国税庁の案内が出たら確認してください。
国税システムの更改による変更(e-Tax・書類)
国税庁は令和8年9月24日に国税システムを新しくしました。申告する人に関係する主な変更は次のとおりです。
- 申告書の控用がなくなった:書面の申告書は様式が変わり、控用がなくなりました。配色も原則として白黒です。手元にある古い用紙が最新か確認しましょう。
- 電子交付は「事前の一括同意」に:税務署からの通知などを電子で受け取りたい人は、すでに使っている人も含めて、e-Taxで一括同意の手続きが必要です。
- 13桁の「お問い合わせ番号」:税務署からの通知には13桁の番号が印字されます。納付書の「整理番号」欄(8桁)も「お問い合わせ番号」欄に変わりました。
- e-TaxのIPアドレス:固定のIPアドレスではなくなりました。IPアドレスを指定して接続している場合は、URLでの接続に変える必要があります。
※出典:国税庁「国税システムの更改について」(2026年11月2日確認)。確定申告書等作成コーナーの令和8年分の画面の変更点は、確認日時点では確かめられませんでした。公開されたら国税庁の案内を確認してください。
令和9年分から変わること(参考)
次の改正は、令和8年分の申告には関係しません。来年の準備として知っておくとよいものです。
- 青色申告特別控除の見直し:令和9年分から、複式簿記でも書面で申告すると10万円に。e-Taxで65万円、優良な電子帳簿の保存などで75万円です。くわしくは青色申告のやり方で説明しています。
- ひとり親控除:35万円から38万円に上がります(令和9年分から)。
※出典:国税庁「青色申告の手引き」(令和8年5月1日現在の法令等)、国税庁 Q&A Q3-2(2026年11月2日確認)
よくある質問
会社員で副業もしています。何か特別な手続きは必要ですか?
基礎控除はどの金額になりますか?
基礎控除が上がると、住民税も同じだけ下がりますか?
会計ソフトは改正に対応していますか?
まとめ
令和8年分は、基礎控除と給与所得控除が上がり、扶養の所得要件も62万円になりました。会社員の多くは年末調整で反映されるので、確定申告が必要な人は2月16日(火)〜3月15日(月)に、新しい様式とe-Taxで出しましょう。
出典・参考にした情報
- 財務省「令和8年度税制改正(国税)等について」(ファイナンス 令和8年4月号)
- 国税庁「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月)
- 国税庁 タックスアンサー No.1199 基礎控除、No.1410 給与所得控除、No.1140 生命保険料控除、No.2020 確定申告
- 国税庁「国税システムの更改について」
- 国税庁「青色申告の手引き」(令和8年5月1日現在の法令等)
- いずれも2026年11月2日確認
【ご注意】一般的な説明で、個別の税務相談ではありません。控除の金額は所得や家族の状況によって変わります。最新の情報は国税庁のホームページで確認し、ご自身のケースは税務署や税理士に相談してください。

