投資信託とは|しくみ・3つのコスト・選ぶときの基本をやさしく解説

投資信託とは|しくみ・3つのコスト・選ぶときの基本をやさしく解説

この記事は、投資信託協会・金融庁などの公開情報をもとに編集部がまとめた一般的な説明です。広告は含みません。情報は2026年10月30日に確認したものです。

先に結論:投資信託で押さえたい3つ
  • みんなのお金をまとめて、プロが運用する商品少ない金額から、たくさんの株や債券にまとめて投資できます。元本は保証されません。
  • 会社が破綻しても財産は分けて守られるお金は信託銀行が自社の財産と分けて管理しています。ただし「守られる」ことと「元本保証」は別です。
  • コストは3種類+α買うときの購入時手数料、持っている間の信託報酬、売るときの信託財産留保額。長く持つほど信託報酬の差が効きます。

NISAを始めようとすると、ほぼ必ず出てくるのが「投資信託」です。名前は知っていても、「だれが運用しているの?」「手数料はいくら?」とわからないことも多いと思います。

この記事では、投資信託のしくみ・コスト・選ぶときの基本を、投資信託協会の説明をもとにやさしくまとめます。

投資信託のしくみ

投資信託は、たくさんの投資家から集めたお金をひとつにまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です。運用で得た成果は、投資した金額に応じて投資家に分けられます。

3つの会社の役割

会社おもな役割
販売会社(証券会社・銀行など)投資家の窓口。購入・換金の受付、分配金や換金代金の支払いなど
運用会社何に投資するかを決め、信託銀行に運用の指図をする
信託銀行(受託会社)集めたお金(信託財産)を保管・管理し、指図にしたがって売買する

会社が破綻したらどうなる?

投資信託協会は、信託銀行は投資信託の財産を自社の財産と分けて管理すること(分別管理)が法律で義務づけられていると説明しています。そのうえで、どの会社が破綻した場合も、投資家の財産は守られるしくみだとしています。

  • 販売会社が破綻:お金は信託銀行が管理しているため影響はなく、別の販売会社に移して取引を続けられます
  • 運用会社が破綻:財産は信託銀行にあるので直接の影響はなく、ほかの運用会社が引き継ぐか、繰上償還(運用の終了)になります
  • 信託銀行が破綻:分別管理により財産は守られ、別の信託銀行に移すなどの対応がとられます
注意

財産が守られることと、元本が保証されることは別です。投資信託は運用の結果で値下がりすることがある「元本保証のない商品」です。

※出典:投資信託協会「投資信託の安全性」(2026年10月30日確認)

基準価額と分配金

基準価額=投資信託の値段

投資信託の値段を基準価額といいます。純資産総額を総口数で割って計算し、1日1回公表されます。1口1円で始まったものは、1万口あたりの金額で表すのが一般的です。

注文するときは、その日の基準価額がまだわからない状態で申し込みます(ブラインド方式)。株のように、値段を見ながらその場で売買するしくみではありません。

分配金

決算のときに、運用の収益などから投資家に支払われるお金です。分配金は投資信託の財産から支払われるので、支払ったあとは基準価額が下がります。毎月から年1回まで頻度はさまざまで、出ないこともあります。

※出典:投資信託協会「基準価額と分配金」(2026年10月30日確認)

基準価額の計算の例

投資信託協会は、次のような例で説明しています。1口1円で始まった投資信託に、Aさんが3万口、Bさんが7万口、あわせて10万円が集まりました。1年後に運用で資産が12万円になると、口数は10万口のままなので、12万円÷10万口=1口1.2円(1万口あたり12,000円)になります(コストは考えない例です)。

Aさんの持ち分は3万口×1.2円=3万6,000円、Bさんは7万口×1.2円=8万4,000円です。このように、持っている口数に応じて、みんな同じ割合で増えたり減ったりします。

利益にかかる税金

ふつうの口座(課税口座)で投資信託を売って利益が出たときや、分配金(普通分配金)を受け取ったときは、税金がかかります。NISAの口座で買った投資信託は、これらの利益に税金がかかりません。税金のくわしいしくみは、投資信託協会「投資信託の税金」などで確認できます。

投資信託の3つのコスト

コストいつどう払うポイント
購入時手数料買うとき販売会社に直接申込金額の数%が目安。無料(ノーロード)のものもある
運用管理費用(信託報酬)持っている間信託財産から毎日差し引かれる年率で表示。運用会社・販売会社・信託銀行で分ける
信託財産留保額おもに換金するとき信託財産に残す手数料とは別。かからないものもある

このほか、監査報酬や、運用の中で株などを売買するときの売買委託手数料なども、信託財産から間接的に支払われます。

※出典:投資信託協会「投資信託のコスト」(2026年10月30日確認)。具体的な金額や率は、商品ごとの目論見書で確認できます。

ポイント

信託報酬は、持っている間ずっとかかります。年0.1%と年1%のちがいでも、長く持つと結果に大きな差が出ます。計算例は複利とはで紹介しています。

投資信託の種類

投資信託は、いろいろな見方で分けられます。

  • 投資する地域:国内、海外、国内と海外の両方
  • 投資する資産:株式、債券、不動産投信(リート)、いくつかの資産を組み合わせたもの など
  • 運用のしかた:日経平均株価などの指数に連動するインデックス型、指数を上回る成果をめざすアクティブ型
  • 取引のしかた:証券取引所に上場して株のように売買できるETF
  • 買える時期:最初の募集期間にだけ買える単位型と、原則として運用期間中いつでも買える追加型

銀行や証券会社で積み立てに使われるものの多くは、いつでも買える追加型です。

インデックス型はインデックス投資とは、ETFはETFとはでくわしく説明しています。

選ぶときに見るポイント

  1. 何に投資しているか国内か海外か、株か債券か。値動きの大きさが変わります。
  2. コスト購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額を目論見書で確かめます。
  3. 純資産総額と運用の実績規模が小さすぎると、繰上償還になることがあります。過去の成績は将来を約束しません。
  4. 分配金の方針受け取るか、再投資して増やすかで、向く商品がちがいます。

NISAのつみたて投資枠では、長期の積立・分散投資に向く一定の投資信託だけが対象になっています。くわしくはNISAのしくみと始め方をご覧ください。

よくある質問

いくらから買えますか?
販売会社や商品によってちがいます。少額から買える販売会社もあるので、使う販売会社で確認しましょう。
分配金が多い投資信託のほうがお得ですか?
そうとは限りません。分配金を支払うと基準価額はその分下がります。分配金の多さだけでなく、運用の中身やコストを見ることが大切です。
目論見書とは何ですか?
投資信託の説明書です。何に投資するか、どんなリスクがあるか、コストはいくらかなどが書かれています。買う前に販売会社から受け取れるので、特にコストとリスクの欄を確認しましょう。
途中で売ることはできますか?
追加型の多くは、原則として販売会社を通じていつでも換金を申し込めます。ただし、換金の申込みを受け付けない日があるものや、信託財産留保額がかかるものもあります。
預金のように元本は守られますか?
いいえ。投資信託は預金保険の対象ではなく、元本保証もありません。値下がりして損失が出ることがあります。

まとめ

  • 投資信託は、集めたお金をまとめて専門家が運用する商品
  • 財産は信託銀行が分けて管理するが、元本保証はない
  • 値段は基準価額で、1日1回公表される
  • コストは購入時手数料・信託報酬・信託財産留保額など。目論見書で確認する
  • 何に投資しているか、コスト、規模、分配の方針を見て選ぶ

出典・参考にした情報

  • 投資信託協会「投資信託を学ぼう」(投資信託の安全性、基準価額と分配金、投資信託のコスト、運用対象での分類、投資信託の税金)
  • 金融庁「NISAを知る」
  • いずれも2026年10月30日確認

【ご注意】この記事は投資信託の一般的な説明で、特定の商品をすすめるものではありません。投資信託は元本が保証されず、預金保険の対象でもありません。組み入れた株式・債券の値動きや為替の変動などによって、損失が出ることがあります。購入の前には目論見書を確認し、投資の判断はご自身でお願いします。