ETFとは|上場投資信託のしくみと、ふつうの投資信託とのちがい

ETFとは|上場投資信託のしくみと、ふつうの投資信託とのちがい

この記事は、投資信託協会・日本取引所グループなどの公開情報をもとに編集部がまとめた一般的な説明です。広告は含みません。情報は2026年10月30日に確認したものです。

先に結論:ETFで押さえたい3つ
  • ETFは「証券取引所に上場している投資信託」株価指数などに連動をめざすものが多く、株と同じように証券会社を通じて売買します。
  • 値段が取引時間中に動き、その場で売買できるふつうの投資信託は1日1回の基準価額で取引しますが、ETFは市場の値段で、指値・成行の注文ができます。
  • コストは「売買手数料」と「信託報酬」買うとき・売るときは証券会社の売買手数料、持っている間は信託報酬がかかります。元本は保証されません。

「ETF」は、NISAや株の話でよく出てくる言葉です。投資信託の一種ですが、買い方や値段の決まり方がふつうの投資信託とはちがいます。

この記事では、ETFのしくみと、ふつうの投資信託とのちがいをやさしくまとめます。投資信託の基本は投資信託とはで説明しています。

ETFとは

ETFは「Exchange Traded Funds」の略で、日本語では上場投資信託といいます。投資信託協会は、ETFを証券取引所に上場し、株価指数などの指標への連動をめざす投資信託と説明しています。

たとえばTOPIX(東証株価指数)に連動するETFは、TOPIXとほぼ同じ値動きをするように運用されます。そのETFを持つと、TOPIX全体に投資しているのとほぼ同じ効果が得られます。株式のほか、債券、リート(不動産投信)、金などの指数に連動するETFもあります。指数についてはインデックス投資とはで説明しています。

※出典:投資信託協会「ETFの仕組み」(2026年10月30日確認)。指数に連動しないアクティブ運用型のETFもあります。

ふつうの投資信託とのちがい

項目ETFふつうの投資信託(上場していない)
どこで買う証券会社(証券取引所で売買)証券会社・銀行などの販売会社
値段市場で決まる値段(取引時間中に動く)1日1回公表される基準価額
注文のしかた株と同じく指値・成行などができる金額や口数で申し込み、値段はあとで決まる
買うときのコスト証券会社の売買手数料購入時手数料(無料のものもある)
持っている間のコスト信託報酬信託報酬
信用取引できるできない
自動の積立証券会社によっては対応多くの販売会社で対応

※日本取引所グループは、ETFは株式と同じように指値注文や成行注文ができ、リアルタイムで変動する市場価格で取引でき、信用取引もできると説明しています(2026年10月30日確認)。手数料や積立の対応は証券会社によってちがいます。

ETFの買い方

ETFは株と同じように、証券会社の口座から売買します。東京証券取引所の取引時間は、9時〜11時30分(前場)と12時30分〜15時30分(後場)です(2024年11月5日から)。

  1. 証券口座を開くETFを扱っている証券会社で口座を開きます。
  2. 銘柄を選ぶ連動する指数、信託報酬、売買単位などを確認します。
  3. 注文する値段を指定する指値注文か、値段を指定しない成行注文で注文します。
  4. 持ち続ける・売る売るときも株と同じように取引時間中に注文します。

売買単位に注意

ETFの売買単位は銘柄ごとに決まっていて、1口のものも10口のものもあります。最低限必要な金額は「市場の値段×売買単位」です。売買単位はあとから変わることもあります(東京証券取引所は2026年9月にも、一部のETFの売買単位を1口から10口に変えると公表しています)。

ETFのコストの考え方

ETFのコストは、大きく2つに分けて考えるとわかりやすくなります。

コストいつポイント
売買手数料買うとき・売るとき証券会社ごとに決まっている。無料の証券会社やプランもある
信託報酬持っている間ETFの財産から差し引かれる。年率で表示される

このほか、注文のときの値段と本来の価値とのずれ(売り値と買い値の差)も、実質的なコストになります。取引が多い銘柄ほど、このずれは小さくなりやすいです。

ETFのメリット

  • 値段を見ながら売買できる:取引時間中なら、そのときの値段で買ったり売ったりできます。
  • 1つで広く分散できる:指数に連動するETFなら、指数にふくまれる多くの銘柄にまとめて投資できます(分散投資とは)。
  • 中身がわかりやすい:どの指数に連動するかがはっきりしています。
  • 分配金を受け取れるものがある:決算のときに分配金が支払われるETFもあります。

ETFの注意点

注意
  • 市場の値段と、本来の価値(基準価額)がずれることがある:取引が少ない銘柄では、ずれが大きくなったり、売りたいときに売りにくかったりすることがあります。
  • 売買のたびに手数料がかかることがある:少額で何度も売買すると、手数料の負担が大きくなることがあります。
  • 分配金を自動で再投資するしくみがないことが多い:受け取った分配金を運用にまわすには、自分で買い直します。
  • 指数が下がれば値下がりする:元本は保証されません。海外の指数に連動するものは為替の影響も受けます(円高・円安とは)。

ETFが向いている使い方

  • 取引時間中の値段を見て、買う・売るタイミングを自分で決めたい
  • すでに株の取引をしていて、同じ口座・同じ画面で指数にも投資したい
  • 日本株・海外株・債券・金など、いろいろな指数を組み合わせて持ちたい

反対に、毎月決まった金額を自動で積み立てたい場合は、積立に対応したふつうの投資信託のほうが手間がかからないことがあります。どちらも指数に投資できるので、続けやすい方法を選ぶのが大切です。

ETFとETNのちがい

名前が似ているものにETN(上場投資証券)があります。日本取引所グループの説明では、ETFは株式などの資産を裏付けに持ちますが、ETNは裏付けとなる資産を持たず、発行する金融機関の信用力をもとにした債券です。そのためETNは、発行した金融機関が破綻したり財務が悪くなったりすると、値下がりしたり価値がなくなったりすることがあります。

※出典:日本取引所グループ「ETNの特徴・ETFとの違い」(2026年10月30日確認)

よくある質問

ETFとふつうの投資信託、どちらがよいですか?
目的によります。値段を見ながら売買したい人はETF、毎月自動で少しずつ積み立てたい人は、積立に対応したふつうの投資信託が使いやすいことが多いです。
NISAでETFは買えますか?
成長投資枠で買えるETFがあります。つみたて投資枠では、金融庁の基準を満たす一部のETFだけが対象です。くわしくはNISAのしくみと始め方をご覧ください。
ETFはいくらから買えますか?
「市場の値段×売買単位」が最低限必要な金額です。必要な金額は銘柄によって大きくちがうので、買う前に証券会社の画面で確認しましょう。これに証券会社の売買手数料がかかる場合があります。
取引時間の外に注文できますか?
証券会社によっては、取引時間の外でも注文を受け付け、次の取引時間に売買されます。そのときの値段は、注文したときとはちがうことがあります。
ETFの値段はどこで見られますか?
証券会社の取引画面や、日本取引所グループのサイト、金融情報サイトなどで確認できます。

まとめ

  • ETFは証券取引所に上場している投資信託で、指数に連動をめざすものが多い
  • 株と同じように、取引時間中に市場の値段で売買できる
  • コストは売買手数料と信託報酬。売買単位は銘柄ごとに確認する
  • ETNは裏付け資産を持たず、発行する金融機関の信用リスクがある
  • 元本は保証されない

出典・参考にした情報

  • 投資信託協会「ETFの仕組み」「運用対象での分類」
  • 日本取引所グループ「よくあるご質問(上場商品)」「ETNの特徴・ETFとの違い」、東京証券取引所の売買単位変更の公表
  • 東京証券取引所「東証マネ部!」(取引時間の延長)
  • 金融庁「NISAを知る」
  • いずれも2026年10月30日確認

【ご注意】この記事はETFの一般的な説明で、特定の銘柄をすすめるものではありません。ETFは元本が保証されず、連動する指数の下落や為替の変動などによって損失が出ることがあります。ETNは発行する金融機関の信用リスクもあります。投資の判断はご自身でお願いします。