老後資金はいくら必要?|「2,000万円」の意味と自分の場合の考え方、相談先

老後資金はいくら必要?|「2,000万円」の意味と自分の場合の考え方、相談先

この記事にはプロモーション(広告)を含みます。内容は厚生労働省・総務省・金融庁などの公的な情報をもとに編集部がまとめたもので、広告の有無で評価は変えていません。情報は2026年10月30日に確認したものです。

先に結論:老後資金の考え方
  • 必要な額は人によって違う「老後に毎月いくら使うか」と「年金でいくら入るか」の差に、老後の年数をかけて考えます。
  • 「2,000万円」は平均の例の計算2019年の金融庁の報告書で、年金だけで暮らす高齢夫婦の平均的な不足額(月約5万円)を30年分にした例です。だれにでも当てはまる数字ではありません。
  • 準備は早いほど楽になるNISAやiDeCoで長い期間に分けて積み立てると、毎月の負担を小さくできます。

「老後にはいくらあれば安心なのか」は、多くの人が気になるテーマです。ニュースで「2,000万円」という数字を見て、不安になった人もいるかもしれません。

この記事では、公的なデータをもとに、老後資金の考え方と自分の場合の計算のしかた、準備の方法、相談先をまとめます。

老後資金はいくら必要?

決まった金額はありません。「老後の毎月の支出」-「毎月の収入(年金など)」=毎月の不足額を出し、それに老後の月数をかけたものが、貯金などで用意したい額の目安になります。

計算式

用意したい額 =(毎月の支出 - 毎月の年金など)× 12か月 × 老後の年数 + 特別な支出

特別な支出には、家のリフォーム、車の買い替え、介護や医療の費用などが入ります。

「老後2,000万円」はどんな数字だった?

2019年6月に公表された金融審議会 市場ワーキング・グループの報告書で示された試算です。年金だけが収入の高齢夫婦無職世帯の平均では、毎月の赤字が約5万円で、それを20年で約1,300万円、30年で約2,000万円取り崩す計算になる、という内容でした。

  • もとの数字は、当時(2017年)の家計調査の平均です
  • 報告書は「平均的な姿」を示したもので、必要な額は人によって大きく違います
  • 報告書は当時、大きな議論になりました

つまり「2,000万円」は、自分の家計にそのまま当てはまる数字ではありません。自分の支出と年金の見込みで計算し直すことが大切です。

今の高齢夫婦の家計はどうなっている?

総務省の家計調査(2025年平均)では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の1か月の家計は、次のようになっています。

項目月の金額
実収入254,395円うち社会保障給付(主に年金)228,614円
消費支出263,979円
非消費支出(税金・社会保険料など)32,850円
差し引き約42,000円の不足編集部の計算

※総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均」の数字を、解説記事の引用で確認しました(2026年10月30日)。差し引きは編集部が計算したもので、統計の公表資料に書かれた数字ではありません。

この平均の不足額が30年続くと、約1,530万円(42,434円×12か月×30年、編集部の計算)になります。ただし、これも平均の例です。

年金はいくらもらえる?

厚生労働省によると、令和8年度(2026年度)の年金額は、国民年金(老齢基礎年金)の満額が1人月70,608円、厚生年金の標準的な夫婦2人の額(夫が平均的な収入で40年働き、妻がその間専業主婦の例)が月237,279円です。

※厚生労働省「令和8年度の年金額改定について」(2026年1月公表)。数字は報道発表の内容を伝える記事で確認したもので、厚生労働省の資料(PDF)の本文は確認できていません(2026年10月30日)。

自分の年金の見込みは、毎年届くねんきん定期便や、日本年金機構のねんきんネットで確認できます。働き方や加入期間によって大きく変わるので、平均ではなく自分の数字で計算しましょう。

自分の場合はどう計算する?

  1. 老後の毎月の支出を見積もる今の支出から、住宅ローン・教育費など老後にはなくなるものを引き、医療費などを足します。
  2. 年金の見込み額を確認するねんきん定期便やねんきんネットで、夫婦それぞれの額を確認します。
  3. 毎月の不足額を出す支出から年金などの収入を引きます。
  4. 老後の年数をかけるたとえば65歳から95歳までなら30年です。
  5. 特別な支出を足すリフォーム、車、介護などの費用を加えます。

計算の例(あくまで例)

項目例
老後の毎月の支出27万円
毎月の年金(夫婦)23万円
毎月の不足4万円
30年分4万円 × 12か月 × 30年 = 1,440万円
特別な支出300万円
用意したい額1,740万円

老後の支出で見落としやすいものは?

毎月の生活費のほかに、ときどき大きく出ていくお金があります。計算に入れておかないと、思ったより早く貯金が減ることがあります。

支出考えておくこと
住まい持ち家なら修繕・リフォーム、賃貸なら家賃が続く
医療通院や入院の自己負担。負担が大きいときは高額療養費制度が使える
介護介護サービスの自己負担、住まいの改修など
車買い替え、車検、保険。手放す時期も考える
家族子どもの結婚・住宅の援助、孫へのお祝いなど
税金・保険料年金からも住民税・介護保険料などが差し引かれる

家計調査の数字にある「非消費支出(税金・社会保険料など)」は、年金暮らしでもかかるお金です。手取りで考えるときは、この分を忘れずに引きましょう。

不足を小さくする方法

  • 働く期間をのばす:60歳以降も働くと、取り崩しを始める時期を遅らせられます
  • 年金の受け取り方を考える:受け取りを遅らせると年金額が増えるしくみ(繰下げ受給)があります。くわしくは日本年金機構で確認してください
  • 固定費を下げる:通信費や保険料など、毎月かかるお金を見直します。固定費の見直しも参考にしてください

老後資金はどう準備する?

長い時間をかけて少しずつ積み立てるのが基本です。税金の優遇がある制度を使うと、同じ積立額でも手元に残るお金が増えることがあります。

  • NISA:運用で得た利益に税金がかかりません。くわしくはNISAのしくみと始め方
  • iDeCo:掛金が所得控除になり、税金が減ります。原則60歳まで引き出せません。くわしくはiDeCoのしくみ
  • 預金:すぐに使うお金や、生活防衛資金は預金で持ちます

積み立てる期間が長いほど、複利の効果も大きくなります。

だれに相談すればいい?

年金・資産づくり・保険をまとめて考えたいときは、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談する方法があります。ガーデンは、老後資金・年金、NISA・iDeCo、家計などを、提携先のFPに無料で相談できるサービスです(公式サイト、2026年10月30日確認)。相談の中で保険をすすめられることがあります。

自宅や勤務先に来てもらって、保険や家計とあわせて老後の資金計画を相談したい人には、「ファイナンシャルプランナーに相談!」もあります。1回1〜2時間で、納得できるまで何度でも無料と案内されています(公式サイト、2026年11月2日確認)。

相談の前の準備は、保険の無料相談では何を聞く?にまとめています。

よくある質問

2,000万円がないと老後は暮らせませんか?
そうとは限りません。2,000万円は平均的な世帯の例で、必要な額は支出と年金の額で大きく変わります。自分の数字で計算し直しましょう。
年金の見込み額はどこで確認できますか?
毎年届く「ねんきん定期便」や、日本年金機構の「ねんきんネット」で確認できます。
何歳から準備を始めればいいですか?
早いほど毎月の負担を小さくできます。まずは生活防衛資金を貯め、そのあと積立を始めるのが一般的な順番です。
独身の場合はどう考えればいいですか?
考え方は同じです。自分1人の支出と年金の見込みで計算します。住まいや介護の費用を自分で用意する必要があるかも考えておきましょう。
退職金は計算に入れていいですか?
見込みがある場合は入れてかまいません。会社の制度で受け取れる額や時期を確認しておきましょう。

まとめ

  • 老後資金は「毎月の不足額 × 老後の月数 + 特別な支出」で考える
  • 「2,000万円」は2019年の報告書の平均の例。自分の数字で計算する
  • 年金の見込みは、ねんきん定期便・ねんきんネットで確認する
  • NISA・iDeCoなどで、長い期間に分けて準備する

出典・参考にした情報

  • 金融庁 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」(2019年6月)
  • 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均」
  • 厚生労働省「令和8年度の年金額改定について」
  • 日本年金機構「ねんきん定期便」「ねんきんネット」
  • ガーデン 公式サイト
  • ファイナンシャルプランナーに相談! 公式サイト(2026年11月2日確認)
  • いずれも2026年10月30日確認

【ご注意】この記事は一般的な説明で、個別の資産運用や年金の相談ではありません。計算の例は説明のための仮の数字です。投資には元本割れのリスクがあります。制度の内容は変わることがあるため、最新の情報を公的機関で確認してください。