複利とは|単利とのちがいと72の法則をやさしく解説

複利とは|単利とのちがいと72の法則をやさしく解説

この記事は、金融庁などの公開情報をもとに編集部がまとめた一般的な説明です。広告は含みません。情報は2026年10月30日に確認したものです。

先に結論:複利で押さえたい3つ
  • 複利は「利息にも利息がつく」しくみ増えた分を元本に足して運用を続けるので、時間がたつほど増え方が大きくなります。
  • 72の法則で「2倍になる年数」がわかる72を年利(%)で割ると、お金が2倍になるまでのおおよその年数です。年3%なら約24年です。
  • 味方にするには「時間」と「低いコスト」長い期間続けること、手数料や税金で増えた分を減らしすぎないことが大切です。ただし投資の利回りは保証されません。

「複利の力」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。でも、単利と何がちがうのか、どのくらい差が出るのかは、計算してみないとわかりにくいものです。

この記事では、複利のしくみを、単利とくらべた計算例でやさしく説明します。お金が2倍になる年数の目安「72の法則」や、積み立て・投資信託・NISAとの関係もまとめます。

単利と複利のちがい

お金を預けたり運用したりして増える分(利息・利益)の計算には、単利と複利の2つの考え方があります。

種類しくみ増え方
単利最初の元本にだけ利息がつく毎年同じ金額ずつ増える(まっすぐ増える)
複利元本に、それまでについた利息を足した金額に利息がつく増える金額が年々大きくなる(加速して増える)
計算式

単利:元本 ×(1 + 年利 × 年数)

複利:元本 ×(1 + 年利)年数

1年目・2年目の例(100万円を年5%)

  • 単利:1年目も2年目も、100万円×5%=5万円ずつ増えます。2年後は110万円です。
  • 複利:1年目は5万円増えて105万円。2年目は105万円×5%=5万2,500円増えて、110万2,500円です。

最初の差は2,500円ですが、この差が年々大きくなっていきます。

計算例:100万円を10年・20年・30年

100万円を、年3%と年5%で運用した場合をくらべます(税金や手数料は考えない計算です)。

期間年3% 単利年3% 複利年5% 単利年5% 複利
10年後1,300,000円1,343,916円1,500,000円1,628,894円
20年後1,600,000円1,806,111円2,000,000円2,653,297円
30年後1,900,000円2,427,262円2,500,000円4,321,942円

※1年に1回利息がつく(年1回複利)として計算し、1円未満は切り捨てています。実際の運用では利回りは毎年変わり、元本を下回ることもあります。

年5%の場合、30年後の差は約182万円になります。複利は、期間が長いほど、利回りが高いほど、単利との差が大きくなることがわかります。

72の法則:お金が2倍になる年数の目安

複利で運用したお金が2倍になるまでの年数は、72 ÷ 年利(%)でおおよそ計算できます。これを「72の法則」といいます。

年利72の法則での目安正確な計算
1%72年約69.7年
3%24年約23.4年
5%14.4年約14.2年
6%12年約11.9年

※正確な計算は「log2 ÷ log(1+年利)」で求めた値です。72の法則は簡単な目安です。

物価の上昇にも使える

72の法則は、物価が上がったときにお金の価値が半分になる年数の目安にも使えます。物価が毎年2%ずつ上がると、72÷2=36年(正確には約35年)で、同じお金で買えるものが半分になる計算です。お金をただ置いておくだけでは、価値が目減りすることがあるのはこのためです。

毎月の積み立てと複利

まとまったお金がなくても、毎月少しずつ積み立てる方法でも複利の効果は働きます。積み立てたお金と、それまでに増えた分の両方が、次の運用にまわるからです。

毎月3万円を20年間積み立てた例(年3%)

積み立てた元本720万円(3万円×12か月×20年)
20年後の金額(計算上)約985万円
増えた分約265万円

※年3%を12で割った月0.25%で毎月複利になるとし、毎月末に積み立てる前提で計算しました。税金・手数料は考えていません。投資では利回りは保証されず、元本を下回ることもあります。

金融庁のウェブサイトには、毎月の積立額・利回り・期間を入れて計算できる「資産運用シミュレーション」があります。自分の条件で試してみると、イメージがつかみやすくなります。

投資信託と複利:分配金とコスト

投資信託でも、増えた分を運用にまわし続けると複利のように増えていきます。そのとき気をつけたいのが、分配金とコストです。

分配金を受け取るか、再投資するか

投資信託によっては、運用で得た利益の一部を「分配金」として受け取れます。受け取って使うと、その分は運用にまわりません。分配金を自動で再投資するコースを選ぶと、複利の効果を生かしやすくなります。

コスト(信託報酬)も複利で効いてくる

投資信託を持っている間は、信託報酬などのコストが毎年かかります。コストの差も、長い期間では大きな差になります。

100万円を20年運用(運用の利回りは年5%)20年後の金額
コスト年0.1%(手取りの利回り年4.9%)約260万円
コスト年1.0%(手取りの利回り年4.0%)約219万円

※利回りからコストを差し引いた率で年1回複利として計算した、わかりやすくするための例です。実際のコストのかかり方や利回りは商品によってちがいます。

NISAと複利の関係

ふつうの口座(課税口座)では、投資で得た利益に約20%の税金がかかります。NISAの口座で買った商品は、利益に税金がかからず、2024年からのNISAでは非課税で持ち続けられる期間に期限がありません。増えた分を税金で減らさずに運用を続けられるので、複利の効果を生かしやすいしくみです。

項目2024年からのNISA
年間の投資枠つみたて投資枠 年120万円、成長投資枠 年240万円(あわせて年360万円)
非課税で持てる上限1人1,800万円(成長投資枠はそのうち1,200万円まで)
非課税で持てる期間無期限
使える人日本に住む18歳以上(その年の1月1日時点)2027年1月から、つみたて投資枠は0〜17歳も使えるようになる予定です

※出典:金融庁「NISAを知る」(2026年10月30日確認)

株やNISAをアプリで始める方法はDMM 株の特長で、NISAのしくみはNISAのしくみと始め方でくわしく説明しています。

複利を味方にするためのポイント

  1. 早めに、長く続ける複利は期間が長いほど効果が大きくなります。少ない金額でも、早く始めるほど時間を味方にできます。
  2. 増えた分を使わずに運用にまわす分配金や利息を受け取って使うと、複利の効果は小さくなります。
  3. コストと税金を小さくする信託報酬などのコストが低い商品を選び、NISAなどの非課税の制度を使うことを考えます。
  4. 生活のお金とは分けておく途中で取り崩さなくてすむように、すぐ使うお金は別に用意しておきます(生活防衛資金の考え方)。

よくある質問

銀行の預金も複利ですか?
定期預金には、単利のものと、半年ごとなどに利息を元本に組み入れる複利のものがあります。どちらかは商品の説明で確認できます。なお、預金の利息には税金がかかります。
投資なら毎年同じ利回りで増えますか?
いいえ。株や投資信託の値段は毎年上がったり下がったりします。この記事の計算は一定の利回りが続いたとした場合の例で、実際の結果を約束するものではありません。
借金にも複利は関係ありますか?
あります。利息が元本に加わって、さらに利息がつくしくみの借り入れでは、返済を先のばしにするほど返す金額が増えます。借り入れの条件はよく確認しましょう。

まとめ

  • 単利は元本にだけ、複利は元本と利息の合計に利息がつく
  • 期間が長いほど、利回りが高いほど、単利との差は大きくなる
  • 72÷年利(%)で、お金が2倍になる年数の目安がわかる
  • 積み立てでも複利の効果は働く。分配金は再投資、コストは低めに
  • NISAは利益が非課税で期間も無期限なので、複利を生かしやすい

出典・参考にした情報

  • 金融庁「NISAを知る」(2024年からのNISAの概要、2027年1月からの改正)
  • 金融庁「資産運用シミュレーション」
  • 計算例は編集部が計算したもの
  • いずれも2026年10月30日確認

【ご注意】この記事は複利のしくみの一般的な説明で、特定の商品をすすめるものではありません。投資信託や株式などは元本が保証されず、値下がりによって損失が出ることがあります。計算例は一定の利回りが続いたとした場合で、将来の結果を約束するものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。